2022年 早生種の緑茶の収穫スタート

こんにちは、中国茶ライフスタイル文化協会代表理事のゆえじです。

今回は早生種の緑茶の収穫が始まったという速報をお届けします。

中国緑茶の収穫時期

立春を過ぎ、暦の上では春を迎えたということで中国では早生種の緑茶の収穫がはじまっています。

緑茶といえば清明節の前に収穫する「明前茶」が有名ですよね。実際、長年にわたって清明の前に収穫した明前茶が中国緑茶の一番茶として重宝されてきました。

しかし、近年は温暖化の影響や新たな早生品種の開発によって春分前に収穫する分前茶が増え、雨後茶は減る傾向にあります。

ただし、明前茶は産量が少なく希少性が高いことに加え、春の一番茶というイメージが強く残っているため、今でも高値で取引されています。

緑茶収穫時期の違い

▲中国緑茶は二十四節気に合わせて春茶を呼び分けています。

エリア別緑茶の収穫シーズン一覧

中国緑茶の収穫時期はエリアによって異なります。ざっくり「南方」「低緯度」つまり温暖なエリアから順に始まっていくイメージです。

※「开采」=茶摘み、「上市」=販売という意味

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今回は2月上旬に新茶収穫がスタートしたエリアをご紹介します。いずれも南方エリアですね。

▼紅茶や烏龍茶など他の中国茶の収穫シーズン一覧表はこちら

2022年の新茶収穫がスタート!

(1)三江早春茶
広西チワン族自治区柳州市三江トン族自治県では2月10日から地元特産品である三江早春茶の収穫がスタート。新茶シーズン到来を祝うセレモニーが行われました。

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三江早春茶は2021年に団体標準が発行されており、その中で「4月5日以前に収穫した新鮮な茶葉を原料として、攤青(攤放)、殺青、揉捻(揉捻なしも可)、整形、乾燥などの工程を経た三江早春茶の品質特性を持つ条形の緑茶製品」と定義されています。

4月5日は清明節、つまり明前茶であることが三江早春茶の条件となっているわけですね。早摘み茶であるところにブランド価値を置いている中国でも珍しいタイプの緑茶です。

T/LZBX 016-2021 三江早春茶
http://down.foodmate.net/standard/yulan.php?itemid=95979

T/LZBX 014-2021 三江早春茶生产技术规程
http://down.foodmate.net/standard/yulan.php?itemid=95981

T/LZBX 015-2021 三江早春茶加工技术规程
http://down.foodmate.net/standard/yulan.php?itemid=95980

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(2)四川省・烏牛早2月14日、四川省宜賓市高県青雲エリアでは早生種“烏牛早(うぎゅうそう)”の収穫が始まりました。

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「今年の春茶の価格は1斤(約500g)あたり100元以上で売れる。天気がいい間にたくさん摘んで、このいい価格でなるべく量を売っていきたい」

茶農家の閔思翠氏は家族総出で茶摘みをして、1日1000元近い収入を得ています。

「気候の影響で、今年の茶葉の生産量は減りましたが、価格は例年より高く、全体として収入は安定しています」

何千もの新芽を見ながら、閔氏は今年の収入に期待を膨らませます。

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春茶は茶農家にとって金銀と同じくらい価値のあるもの。茶農家の鄧義剛は春のこの時期は周辺の農家仲間の力も借りながら茶摘みに精を出します。

「うちは毎日茶摘みに10人程度の労働者を集めている。毎年この時期から明前茶の頃まで茶葉の需要が高く、高値で売れる。だから今はとにかく茶摘みに全力を注ぐんだ」

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青雲エリアは近年茶業の発展がめざましく、主に烏牛早、早白尖、蒙山9号、福鼎大毫などの優良品種を生産しています。海抜が高く、雲や霧が多く日照時間の短い気候に恵まれた環境も高品質な茶葉の栽培に寄与、中国国内でも有数の早生茶の産地の一つです。

緑茶の茶農家にとっては今が1年の売り上げを稼ぐ大事な時期。現地の盛り上がりが伝わってきます。

杭州で降雪、龍井茶への影響は?

2月の春節以降、龍井茶の産地である浙江省杭州市エリアでは寒い日々が続き一部では降雪もみられたとか。

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龍井は私の大好きな緑茶。今年も新茶が待ち遠しいのですがその状況やいかに……

現地では降雪予報の前日には茶樹凍結防止作業など事前準備を完了させたとのこと。また、龍井茶は灌木型の中小葉樹種で耐寒性も高く、今はまだ休眠時期のため全体として雪による悪影響は見られず状態は良好だとのことです。

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現時点では茶樹の生育状況に大きな問題はないとはいえ、現地の茶農家は天候の移り変わりに最新の注意を払っています。翁家山のある茶農家いわく「この後も雪がたくさん降ると、雪が厚くて簡単に折れてしまい、一部の茶の枝が傷んでしまう」とのこと。

「そのため、適切に除雪することが重要です。また、降雪後に気温が下がると、茶樹上の雪が溶ける過程で凍結しやすくなり、茶樹に霜害が発生する可能性もあります。凍害を回避するために、除雪をはじめこの時期の茶園管理はとても重要なのです」

新茶収穫で注目すべきポイントは、3月の気温が10〜20℃を維持すること。適温であれば例年通り3月中旬から龍井43号を中心に新茶の収穫がスタートし、3月下旬から4月上旬には群体種も始まり収穫量は増え、4月下旬頃までシーズンが続きます。

ゆえじの雑感

今回は早生種の緑茶について紹介しました。やっぱり新茶が始まるとなるとワクワクしますよね!

とはいえ、日本でも知名度の高い緑茶のメインシーズンは3月中旬以降の明前茶。あと1ヶ月くらいではじまります。日本へ届くのは早くとも4〜5月頃になると思いますが、手元に届くのが今から楽しみです。

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