武夷山の正岩茶「竹窠」茶園の風景

2023年9月、武夷山の正岩茶エリアの一つ「竹窠(ちくか)」の茶園を見てきました。

写真で現地の様子をお届けします!

世界遺産・武夷山の風景

武夷山は福建省の北西部、江西省との省境に位置しています。武夷山風景区は世界遺産にもなっている中国を代表する観光地です。

観光地としての代表的なアクティビティは「九曲渓下り」

竹舟に乗って約1時間半かけてゆったりと武夷山の風景を楽しむことができます。

川を曲がるたびに武夷山のさまざまな風景が見れるので写真を撮ったり見惚れているとあっという間に終わってしまいます

いちばん有名な玉女峰も近くで見ると圧巻です!!

武夷岩茶の茶畑・竹窠までの道

武夷山風景区の中の茶畑はいくつかのエリアに分かれています。

詳細はこちら

今回訪れたのは「竹窠(ちくか)」

場所はこのあたり。大紅袍母樹のさらに奥の方です。

「Zhuke」と表示されている場所が竹窠

大紅袍母樹までのルートは遊歩道になっていて誰でも入ることができますが、茶園は基本的に観光客は立ち入り禁止。

そのため、関係者のガイドがないと入れません。

竹窠までの道は、石をつなげたような凸凹した道。
つい岩山の風景に見惚れてしまいますが、ちゃんと足元見て歩かないと危ないです。

竹窠までの途中もずっと茶園が続いています。

そこに植えられている茶樹の多くは肉桂と水仙でした。

管理の状態で茶樹も変わる

肉桂と水仙はどちらも武夷岩茶を代表する品種です。

  • 肉桂:香りに特徴、灌木型
  • 水仙:味に特徴、小喬木型

お茶の木は背が伸びるほど、根も伸びる。
根が地中深くまで伸びると、お茶の味わいも余韻が深くなる。

そのため、小喬木型の水仙は味わいや余韻が優れているといえます。

水仙、小喬木で葉も大きい

肉桂は灌木型のため、日本の茶畑にあるような背の低い茶樹なのですが、あえて刈り込まず伸ばしっぱなしにするパターンもあるとか。

肉桂は灌木なので通常これくらいの高さ
意図的に背を高くさせた肉桂

木の背が伸びるともちろん機械摘みはできないし、手摘みでも労力が必要になります。

それでもあえて木を伸ばすのはより深いお茶の余韻を求めてのことのようです。

若々しい茶葉たち!

正岩茶エリアの一部を歩いてみて感じたのは、全体的に水仙よりも肉桂が多いこと。

最近は水仙よりも肉桂の方が値段がつきやすいらしく、場所によっては水仙が放置されて、その間に新しく肉桂が植えられているところもありました。

雑草の中に小さな肉桂

竹窠の風景

竹窠は岩に挟まれた細長い茶園です。全体的に傾斜になっています。

崖のような坂道を登った先のいちばん奥には、樹齢100年ほどの老叢水仙があります。

奥の岩の隙間にもさもさっとしているのが老叢水仙

水仙は武夷山の在来種ではなく外から持ち込まれた品種。それが100〜150年ほど前といわれているため、竹窠の老僧水仙は持ち込まれた初期のものです。

竹窠から大紅袍母樹へ

竹窠を脇を通って心臓破りの坂(階段)を超えると大紅袍に辿り着きます。

この階段がいちばんキツい

じゃじゃーん!!

岩に赤文字で「大紅袍」と刻まれている、その右側に6本の母樹

大紅袍母樹の目の前には休憩スポットも。

この茶屋の「大紅袍茶葉卵」が絶品!!!私も今回3つ食べちゃいました。

ひとつ5元(約100円)

母樹を背景に大紅袍で一服。

至福の時間

おまけ:新しい大紅袍のカタチ

①九曲渓下りを終えると観光客向けの商店街があります。そこで大紅袍ミルクティーなるものを発見!

茶壺から湯気が出る?パッケージがかわいい!!

②大紅袍母樹のところで「大紅袍ソフトクリーム」!疲れた体にしみわたる〜〜!!
お茶の味は行方不明でしたがおいしかったです😆

竹窠へ行く時は歩きやすい運動靴を!

今回は武夷山の正岩茶区・竹窠の風景をお届けしました。

大紅袍母樹までの正規ルートは整備された遊歩道で傾斜もほとんどないため、サンダルなど気軽な格好で行けますが、竹窠へは片道1時間、そこそこ険しく足元も不安定です。

なので武夷山の茶園に行く時は運動靴必須!

でもその先にあるのは気持ちいい絶景なので、機会があればぜひ皆さまをご案内したいです。

タイトルとURLをコピーしました