山東省・日照茶の新たな取り組み

こんにちは、中国茶ライフスタイル文化協会代表理事のゆえじです。

今回ご紹介するテーマは「茶葉を“金の葉”にする日照茶の新たな取り組み」です。

茶葉製品の幅を広げる取り組み

山東省の日照といえば緑茶が有名ですが、現在ではさまざまなお茶を生産しています。日照茶の販売期間を延ばすため、茶企業たちは積極的に新しい市場を開発し、紅茶、白茶、茯茶などの品種も市場に次第に登場しています。

「春はもちろん緑茶がメインですが、夏が近づき気温が上昇するにつれて、紅茶や黒茶を作り始めます」と茶商の張文超さん。さまざまなタイプの茶を生産することで年間を通じて売上を立てることができるようになりました。

抹茶の加工

山東経世生物科技有限公司では、茶葉を石臼で細かく挽き、抹茶を生産しています。同社の経理である張藍兮は、「我々は日照市で初めて抹茶生産の許可を取得しました。現在、主に抹茶と抹茶のスキンケア製品、さらには抹茶のしわ予防フェイスマスクを生産しています」と話します。

抹茶は他にもソフトドリンクやアイスや菓子類など食品への加工にも適しているため、活用の幅が広く茶葉生産量の拡大にも貢献しています。

茯磚茶づくりの挑戦

日照の聖谷山茶園の金花白茯茶は、茯磚茶の一種。

“金花の父”と称される中国工程院の刘仲華院士、湖南省の茶業技術専門家の包小村、茯磚茶の達人丁深根、日照黒茶研究院の高建華理事長らが率いる研究開発チームによって開発されました。

茯磚茶の鍵「金花」とは

“金花”は、黄色い粒子状の菌体で、学名を「冠突散囊菌」と言います。

これは、約30年前に国内外の微生物学者によって新たに発見された微生物で、過去には千年生きる霊芝の上で偶然発見されただけでした。この菌には約500の化合物が識別され、その中で450以上の有機化合物があります。

この「冠突散囊菌」は茶葉に特有のもので、自然界の中での驚異的な「贈り物」とも言えます。

“金花”は、特定の温度と湿度の条件下で、特定の工程を経て成長する多機能のプロバイオティクス(善玉菌)です。その生じる黄色い袋のような外観は小さな花の斑点のように見え、茯磚茶に均一に付着しています。

茯磚茶の中に普遍的に存在し、金花は鮮やかな金色で、純粋で他の細菌を含んでいません。これが、金花茯茶の主要な品質要件です。

「金花」の効能

金花は「霸王菌」とも呼ばれ、有害な菌の成長を抑える効果があります。さらに、金花が含まれる茯茶液は消化を助け、腸内の善玉菌を増やし、胃腸の機能を改善する効果があります。

さらに、脂質の分解や吸収を抑制し、体脂肪の減少を助ける効果もあります。飲酒者や肉好きな人々にとって、血糖値を下げる効果や肝臓を守る効果があり、さらに直腸癌、胃癌、肝癌の予防にも効果的です。

日照の茯磚茶は売上も好調

聖谷山茶園の金花白茯茶は、日照茶を原料として使用し、厳格な製造プロセスを経て製造されています。

これは伝統的な茯茶と北方の茶の品質が完璧に融合したもので、「冠突散囊菌」が茶葉から栄養を摂取して自らの代謝を促進し、多くの酵素を生成して茶葉の成分を酸化・凝集・分解・変換させます。

その結果、特有の色・香り・味が生まれ、この製品は健康に良いだけでなく、口当たりも良く、茶の色はオレンジがかった赤で、口当たりは柔らかく甘く、味わいは濃厚で長持ちします。

この新たに開発された金花白茯茶は人気も高く売上も好調で、日照茶全体のブランド価値向上にも貢献しています。

茶葉は「金の葉」になる

中国茶の中でもっとも生産量の多い緑茶。生産者の立場からするとライバルの多いレッドオーシャンとも言えます。他産地の緑茶と差別化するための取り組みは各地でいろいろ行われていますが、今回ご紹介した日照茶はひとつの良い事例です。

緑茶は一般的に春茶しか生産されませんが、同じ茶葉も紅茶や黒茶など加工方法を変えれば夏以降も売り上げを立てることができます。工夫をすることで茶葉は茶農家にとって「金の葉」になるといえますね。

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